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コラム2017.10.1

【コラム】配偶者控除・配偶者特別控除の見直し

筆者:中井 健治

はじめに

配偶者控除及び配偶者特別控除とは、個人の所得から一定金額を控除する制度をいいます。平成29 年度税制改正では、納税者の所得金額に区分を設け、これらの所得金額に応じて控除額が逓減するよう改正されました。

改正内容

(1)配偶者控除の所得制限

合計所得金額が1,000 万円を超える納税者は、配偶者控除が適用できなくなります。なお、配偶者特別控除は、従前どおり合計所得金額が1,000万円超の場合は適用できません。

(2)控除額の見直し

  • 配偶者控除
    改正前は一定額であった控除額が、納税者の合計所得金額を3 つの範囲(900 万円以下、900 万円超950 万円以下、950 万円超1,000 万円以下)に区分し、この区分に応じて控除額が逓減するようになります。
  • 配偶者特別控除
    対象となる配偶者の合計所得金額が、「38 万円超76 万円未満(給与収入に換算すると103 万円超141 万円未満)」から「38 万円超123 万円以下(同103 万円超201 万円以下)」に拡大されます。
    配偶者特別控除も配偶者控除と同様、納税者の合計所得金額を3 つの範囲(900 万円以下、900 万円超950 万円以下、950 万円超1,000 万円以下)に区分し、この区分に応じて控除額が逓減するようになります。

源泉徴収事務への影響

配偶者が源泉控除対象配偶者(注)に該当しない場合(=配偶者控除又は配偶者特別控除の上限である38 万円の控除を受けられる見込みがない場合)は、月々の源泉徴収税額の計算上、配偶者を扶養親族等に含めないこととなりますので、ご注意ください。


(注)納税者(合計所得金額が900 万円以下のものに限る)の配偶者で、その納税者と生計を一にするもの(青色事業専従者等を除く)のうち、合計所得金額が85万円以下である者

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